防火地域に木造耐火建築で新居を建てたい、と思う方も多いと思います。
木造耐火建築であれば、防火地域にも建てることができます。
優れた耐火性を持っているため、建築基準法にも反しないのです。
現在、東京都内では多くのエリアが地震や火災などの二次被害を抑えるために、防火地域に設定されています。
今までは、鉄骨造やRC造などが防火地域では建てられていました。
しかし、近年『木造耐火建築』が人気を集めているのです。
この記事を読めば、木造耐火建築のメリットやデメリットを理解することができ、木造耐火建築の魅力を知ることができるでしょう。
是非、最後までご覧ください。
【東京都】木造耐火建築は可能
東京都内で防火地域に指定された地域に住んでいる場合、防火対策されている建築物に住まなければならないことをご存知でしょうか。
また、防火地域を囲うように準防火地域が指定されています。
アパートやマンションなどの賃貸に住居を構える場合は、防火建築に関して悩む必要はほぼないでしょう。
しかし、一度は自分で「新築を建てる」という目標や夢を掲げたことがある人も多いのではないでしょうか。
そんな時におすすめしたい建築方法が「耐火木造建築」です。
耐火木造建築であれば、問題なく防火地域や準防火地域に新たに建築をすることができます。
- 木造耐火建築に関して
- 東京都内の防火地域・準防火地域
- 東京都内の木造建築数
この章では、木造耐火建築に関して分かりやすく説明していきます。
新築を建てたいと少しでも考えている場合は、是非参考にしてみてくださいね。
木造耐火建築に関して
そもそも木造耐火建築とは何か。
木造耐火建築とは、災害に備えて建築される建物です。
外壁や床が1時間以上、屋根や階段部分が30分以上火に耐えられます。
壁が分厚くされており、不燃材を内部に使用しているため火に耐えることができるのです。
従来であれば、鉄骨コンクリートを使用して防火地域に家は建てられていました。
しかし、現在は鉄骨コンクリートやRC建築とは違い、コストを抑えて建築ができる耐火木造建築が人気を集めています。
東京都内の防火地域・準防火地域
防火地域に指定されている地域とは、建物が密集していたり、高速道路や国道などが近くにあったりするエリアです。
東京都の都心部では、駅付近や商業施設が多いエリアを防火地域として指定しています。
災害などで火災が発生した際に、救出作業などの対応が遅れないため、防火地域での被害を最小限に抑えるために、防火地域が設定されているのです。
その「防火地域」を囲むように指定されているエリアが、準防火地域です。
防火地域で起きた災害(火災)を広げないために、準防火地域でも耐火建築が求められます。
防火地域・準防火地域での建設制限 | 準耐火建築物 | 耐火建築物 |
防火地域 |
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準防火地域 |
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※延べ面積・・建物内全ての床を合わせた面積
【必見】耐火木造建築のメリット
防火地域だと、耐火建築で家を建てなければならないのはお分かりいただけましたでしょうか。
でも、なぜ耐火木造建築がおすすめなのか。
耐火木造建築で家を建てることには、3つの大きなメリットがあります。
- コスト削減
- 狭いエリアでも建設可能
- 省エネ素材
3つの中でも、コストパフォーマンスの良さは、耐火木造建築の1番の強みとも考えられます。
それでは、耐火木造建築の魅力を更に分かりやすく解説していきましょう。
圧倒的なコスト削減
耐火木造建築を選べば、圧倒的なコスト削減が期待できます。
鉄骨造やRC造などに比べると、建設にかかる費用は圧倒的に抑えることが可能です。
RC造が1番高い建築費で、2番目に高い建築費が鉄骨造となります。
木造建築は、2つと比較すると低い価格で建築をすることができるのです。
例えば、30坪2階建ての一軒家を建てるとし、価格の差をグラフで表してみましょう。
1番費用のかかるRC造と比べると、木造耐火は1,000万円の価格を節約することができます。
もう一つのコストパフィーマンスとして挙げられるのは、保険費用です。
木造耐火建築は普通の木造建築に比べると、火災や災害などの被害が抑えられるとして、保険料を割り引いてもらえます。
神奈川県で、保険金3,000万円で家族4人暮らしの一軒家の場合、非耐火建築の保険料が424,500円に比べ、耐火建築の場合だと212,100円です。
約60%ほど、保険料が安くなります。
狭い場所でも建築が可能
木造耐火建築は、RC造や鉄骨造と比べると部材が軽いです。
そのため、大型クレーン車などを使わず建設することができます。
東京都内だと、狭い土地が多いです。しかし、耐火木造建築であれば問題なく建設することができます。
また、木造建築はRC造などに比べると設計の自由が効きます。
後にリフォームをしたくなった場合でも、変更が行いやすいのです。
省エネに最も優れた素材
木造耐火建築は、省エネに最も優れた素材だと言えるでしょう。
建築に木材を使用することで、二酸化炭素排出の削減に繋がります。
RC造に比べると、二酸化炭素の排出量はなんと1/2の半分にまで下がるのです。
また、断熱性能が非常に高く熱の流入・流出を50%ほど削減できます。
結果、冷暖房のコストを削減することが可能です。
また、壁が厚く防音性にも優れています。
お財布に優しいだけでなく、地球にも優しいことが木造耐火建築のメリットです。
【要確認】木造耐火建築唯一のデメリット
木造耐火建築に考えられるデメリットは、1つあります。
それは、RC造や鉄骨造に比べると耐用年数が短くなることです。
せっかく建てる家の耐用年数が低いと建てたくない!とお考えではないでしょうか。
しかし、このデメリットには解決策があります。
より詳しく解説していきましょう。
耐用年数が短くなる
なぜ、耐火木造建築の耐用年数が低いと考えられているかというと、シロアリなどの害虫被害があるからです。
RC造などの他の構造に比べると、耐用年数が低くなります。
しかし、国土交通省の調べによると、近年木造建築の寿命が長くなっていることが分かります。
1997年では45年であった寿命が、2011年には65年に寿命が伸びているのです。
参考:建物の平均寿命について|国土交通省
【解決策】
シロアリなどの害虫問題は、建設時にホウ酸処理などを行うことで被害を防ぐことができます。
ホウ酸処理は、水に濡れない限り効果が続くのです。
木造耐火建築には、必須の害虫対策ですが、その他のメンテナンスを欠かさないことで、更に長く木造耐火建築に住むことができます。
外壁のヒビや、屋根のずれなどの確認を怠ることなく、チェックをするといいでしょう。
「木造建築の耐用年数は低い」という欠点は、改善することができるデメリットなのです。
まとめ
木造耐火建築であれば、東京都内の防火地域であってもコストを抑え、狭い場所でも建設をすることができます。
冷暖房などの費用を抑えることができるので、建設後も節約が可能です。
木造耐火建築には、唯一考えられる「耐用年数」のデメリットがありますが、この欠点はメンテナンス次第で解決できます。
東京都内で木造耐火建築の建設をお考えの際には、是非ホームテックにお任せください!